あなたは、ChatGPTで書いた文章を鵜呑みにしていませんか?
以前、こんなニュースがありました。
ChatGPT's hallucination just got OpenAI sued. Here's what happened(ChatGPTの幻覚がOpenAIを訴えた。何が起こった?)
ジョージアのラジオホスト、マーク・ウォルターズ氏は、ChatGPTが彼についての虚偽の情報を流しているとして、OpenAIに対する名誉毀損訴訟を起こしました。
ChatGPTが作成した出鱈目な判例を弁護士が提出し、裁判官によって5000ドルの罰金が科せられたなんて事件もありましたね。
情報過多の時代、誰もが正しい判断ができるとは限りません。ChatGPTの登場で、この課題はさらに深刻化しています。
本記事では、そんな時代を生き抜くために、効率的なファクトチェックの方法や、具体的なChatGPTのプロンプトを解説します。
情報源の特定から専門家の意見参照まで、ChatGPTの回答を客観的に検証するためのステップを学ぶことで、正確な判断力を身につけましょう。
論理的思考力を高め、リスクを回避する実践力を身につければ、きっと安心してChatGPTを活用できるようになるはず。ぜひ最後までご覧ください。
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記事の結論:ChatGPTでファクトチェックを行うプロンプト例
# 条件:
- 依頼者: 正確かつ信頼性の高い情報を求める人
- 制作者: 情報を批判的に分析し、信憑性を評価できるスキルを持つ人
- 目的: 情報の正確性と信頼性を確認すること
- ゴール: 情報の真偽を評価し、その信頼性を判断する
- 評価基準: 情報が正確で信頼性が高いと判断されること
- 出力言語: 日本語
# 入力情報:
# 実行指示:
以下の手順に従ってステップバイステップで実行する。出力はまとめて行う。
1. step1: {入力情報}の情報ソースを特定し、「情報ソースは明確で信頼できるか?」を判断する。
2. step2: 情報が複数のソースで報じられているか確認し、情報の根拠や具体的なデータなどから情報の信憑性を評価する。
3. step3: 情報の時宜性(最新かつ適切な時期のものか?)を確認する。情報が古ければ、最新の情報はどうなってイルカ確認する。
4. step4: 情報の公平性や客観性を確認し、バイアスや偏見の有無を評価する。
5. step5: 専門家の意見や信頼できる資料を確認し、情報の内容を評価する。
6. step6: 情報の論理性や整合性(一貫性)を確認し、矛盾点や誤りを探す。
7. step7: 情報の文脈を理解し、意図や背景を検討する。
8. step8: step1からstep7までの全てのチェックポイントを踏まえて、最終的な情報の評価を行う。
ファクトチェックは、なるべく手動で行うことが重要であり、上記のプロンプトの出力だけを鵜呑みにするのは危険ですが、ある程度チェック作業を効率化するのには役立つかと。
次項からは、現代におけるファクトチェックの重要性や、具体的なファクトチェックの手法について詳しく解説していきます。
はじめに:ファクトチェックの重要性
なぜ、ファクトチェックが必要なのか?
SNSや検索エンジンの発達により、誰もが情報を発信できる時代になりました。
しかし、この情報の洪水の中には、事実誤認やデマなどの誤った情報も多数含まれています。正しい情報であると誤解しやすいこれらの誤情報を見抜く能力は、現代人に必須と言えます。ファクトチェックは、そのために重要なスキルです。
情報の真偽を正しく判断できる人は、わずか2〜4割である。
以下の記事によると、情報の信頼性を正しく判断できる人は2〜4割程度なんだとか。
ChatGPTを使うが信用はしない。事実と意見を切り分けたファクトチェックを|古田 大輔氏 | PR TIMES MAGAZINE
このように、私たちの多くが誤った情報に惑わされている現状があります。
誤情報を信じた人の4割は、ファクトチェックを避けるというデータもあるもよう。
よって、ファクトチェックの手法を学ぶことで、これら課題を克服し、正しい判断力を身につける必要があるのです。
ChatGPTの正確性について
ChatGPTは、膨大なデータで事前学習した大規模言語モデルに基づいています。しかし、その学習データには誤情報も含まれているため、ChatGPTの回答は必ずしも100%正しいとは限りません。
ChatGPTによる情報提供の正確性と限界(ハルシネーションとは?)
ChatGPTは論理的には正しく見える回答を生成しますが、その情報の正確性を保証するものではありません。
ハルシネーションとは、AIが非存在の情報を創作してしまう誤りのことです。記事の冒頭で紹介したニュースのように、ChatGPTにもこのリスクが存在していることに注意が必要です。
ファクトチェックの基本ポイント
情報の信頼性を確認・評価するには?
情報の信頼性を確認し、正しく評価するには、出所が明確かつ公正な機関・専門家かを確認することが何よりも重要です。
公的機関や大学の研究者の情報は信頼度が高いと考えられます。根拠となるデータや証拠が示されているかもポイントです。データ抜粋や研究結果の引用があるかをしっかり確認しましょう。
複数の情報源を確認する
単一の情報源だけでなく、複数の独立した情報源で報じられているかを確認することも大切です。
ある事件を1社のみが報じている場合、複数社の記事で裏付けが取れているかを確認しましょう。複数源の確認が信頼性の評価には必須なのです。
最新の情報を使用する
過去の情報であれば、その後の状況変化を確認する必要があります。
たとえば、医療情報は最新のガイドラインを確認する必要があります。常に最新の情報を基にファクトチェックすることが重要なのです。
効率的なファクトチェックのテクニック解説
ファクトチェックの手順とチェックリスト
実際に管理人がファクトチェックを行う際に用いているのは、以下のような手順やチェックリストです。
- 情報ソースを特定する
- 情報の出所は明確で信頼できるか?
- 情報の信憑性を評価する
- 情報が他の信頼性の高いソースによっても報じられているか?
- 情報に根拠があるか?
- 具体的なデータや証拠が提供されているか?
- 情報の時宜性を確認する
- 情報が最新のものであるか?
- 情報が適切な時期のものであるか?
- (古い情報であれば)最新の状況は?
- バイアスや偏見の有無を検討する
- 情報が公平かつ客観的に提示されているか?
- 情報源が特定の意見や視点に偏っていないか?
- 専門家の意見を参照する
- (特定の専門知識が必要な情報の場合)その分野の専門家や信頼できる資料はないか?
- 専門家の評価や意見と比較した、情報の評価は?
- 矛盾点や誤りを探す
- 情報に矛盾点や明らかな誤りがないか?
- 論理的な整合性や一貫性はとれているか?
- 情報の文脈を理解する
- 情報が提示されている文脈(意図や背景)は?
- 文脈が情報の意味にどのように影響しているか?
- 最終的な評価を行う
- (上記のすべてのステップを踏まえて)情報の信頼性に関して最終的な評価は?
- (不確実性が残る場合は)情報を慎重に扱う、もしくはさらに調査を行う。
記事冒頭で紹介したChatGPTのプロンプトテンプレートは、こちらをベースに作成しています。
必ずしも、上記の手順のすべてを毎回行っているわけではありませんが、これらのポイントを押さえておくことで、効率よく「信頼できる情報か?」を判断することができます。
事実と意見を区別するコツ
- 事実は具体的データで裏付けられる。意見は個人的な見方。
- 事実は時代を超えて真。意見は時代とともに変化する。
- 事実には反論の余地がない。意見には異論が存在する。
必要に応じて専門家に相談する
判断が難しい場合は、その分野の大学教授や公的研究機関の研究者など、専門家に確認するのがベストです。第一人者の意見を参考にすることをおすすめします。
ファクトチェックに役立つサイト5選
他にも、モーシランや クラウドワークス などを使って、手動のファクトチェックを外注するという方法もあります。
ChatGPTプロンプトを使ってファクトチェックをやってみた。
今回の記事は、ChatGPTを活用しながら作成したのですが、その際に、
情報の真偽を正しく判断できる人は、わずか2〜4割である。
上記の文章が含まれていたため、記事冒頭で紹介したChatGPTプロンプトテンプレートを使ってファクトチェックを行ってみました。
その結果がこちら。
詳細情報を求めてすばやく検索を行いました。これが私が見つけたことです。
Step 1: 情報ソースの特定と信頼性の判断
入力情報「情報の真偽を正しく判断できる人はわずか2〜4割である」というデータは、日本ファクトチェックセンター(JFC)によるものです。この組織は、Google.orgとYahoo! JAPANの支援を受け、2022年10月1日に一般社団法人セーファーインターネット協会が設立したファクトチェック機関であり、偽情報・誤情報対策を実施しています【6†source】。
この情報ソースは、信頼性が高いと考えられます。JFCは、誤情報に対して批判的な分析を行い、多様な情報源と専門的な方法を使用しています。また、ファクトチェックの結果を公開し、透明性を保っています。
Step 2: 複数のソースによる情報の確認と信憑性の評価
この情報は他のソースにも見られます。例えば、NHKの記事によれば、誤情報を信じた人のうちの約40%がファクトチェックの記事を避ける傾向にあるとされています。これは名古屋工業大学の研究に基づくもので、誤情報を信じる人にはファクトチェックの記事が届いていない可能性があると指摘されています【7†source】。
これらの情報は、入力情報と整合性があり、信憑性を高める裏付けとなります。
Step 3: 時宜性の確認
日本ファクトチェックセンターの情報は、2022年に設立された機関からのものであり、比較的最新のものと考えられます。また、NHKの記事は2023年のものであり、現在の情報として適切です。
Step 4: 公平性と客観性の評価
JFCは、さまざまな情報源を用いてファクトチェックを行っており、その結果は公平かつ客観的に見えます。また、誤情報についての研究は、科学的な方法に基づいており、バイアスや偏見が少ないと考えられます。
Step 5: 専門家の意見と資料の確認
JFCの情報は、専門家によって検証されており、その専門性は高いと言えます。また、NHKの記事に基づく研究結果も、専門家の分析に基づくものです。
Step 6: 論理性と整合性の確認
提供された情報は論理的で、一貫性があります。ファクトチェックの重要性とそれを行う人の割合が少ないという事実は、現代社会における情報リテラシーの問題を浮き彫りにしています。
Step 7: 文脈の理解と背景の検討
この情報は、デジタルメディアと情報過多の時代における誤情報の認識と対処の重要性を示しています。ファクトチェックの必要性が高まっている現代の文脈を反映しています。
Step 8: 最終的な情報の評価
以上の評価基準に基づき、入力情報「情報の真偽を正しく判断できる人はわずか2〜4割である」は、信頼性が高く、正確な情報であると評価できます。この情報は、信頼できるソースから得られ、複数のソースによって裏付けられており、最新のものです。公平性と客観性が確保されており、専門家による検証が行われています。また、論理的かつ一貫性があり、現代社会の文脈に即しています。
実は、元のChatGPTの出力では、情報のソースが「米国立衛生研究所の調査」となっていたのですが、そちらは間違いであったもよう。
上記を踏まえ、リンク先が正しいことを確認してから、この情報を記事に取り入れることにした、というわけです。
管理人のファクトチェック・ルーティン
参考までに、普段管理人が行っているファクトチェックの活用シーンを紹介します。
情報収集(ニュース、個人ブログ、SNSなど)
SNSの投稿や個人メディアだけでなく、ニュースメディアなどでも誤情報や偏見が含まれることがあるので注意が必要です。
- 日付と文脈の確認: 情報が最新であり、正しい文脈で提示されているかを確認する。
- 情報源の確認: 一次情報をたどり、出典が信頼できるかどうか、著者や組織が専門的な背景を持っているかを確認する。
- クロスチェック: 同じ情報を複数の信頼できるソースで確認し、一致するかどうかを検証する。
コンテンツ作成(ブログ、小説など)
情報発信者は、事実に基づく正確な情報を提供する責任があります。フィクションなどの創作者であっても事実と創作をしっかり区別しておくことが大切です。
- 引用資料の精査: 使用するデータや引用文の出典を確認し、正確性を検証する。
- 専門家の意見を参照: 特定の分野について書く際は、その分野の専門家の意見や論文を参照する。
- 校正とレビュー: 第三者(もしくはツール)による校正やフィードバックを通じて、内容の正確性を高める。
その他のシーン
日常生活においても、誤解を招く情報に基づく決定は避けるべきです。特に、健康やお金に関する情報は慎重な検証が必要です。
- 信頼できる情報源の利用: 習慣的にチェックするメディアを、なるべく信頼できるところを多く含めるよう心がける。
- 統計データの検証: 数字や統計に基づく主張は、元のデータソースを確認し、算出方法にバイアスなどがかかっていないかも確認する。
- 複数の見解を比較: 一つの意見・主張だけに頼らず、反論など異なる視点からの情報も収集し比較する。
継続的な学習とスキルの更新が大切!
ファクトチェックの最新トレンドとリソースを確認する
- 最新のファクトチェック手法の習得: ファクトチェックの領域は絶えず進化しています。最新の手法やツールを学ぶために、この記事で紹介したサイトや書籍等の定期的なチェックが重要です。
- セミナーやワークショップへの参加: オンラインまたは対面で開催されるファクトチェックに関するセミナーやワークショップに積極的に参加することで、専門家から直接学び、リアルタイムの知見を得ることができます。
コミュニティ参加による学習と経験の共有をする
- 専門家コミュニティへの参加: ファクトチェックの専門家や愛好家が集まるオンラインフォーラムやコミュニティに参加することで、同じ関心を持つ人々と知識や経験を共有できます。
- 共有からの学び: コミュニティメンバーからの具体的なケーススタディや経験談を聞くだけでなく、自身の経験を共有することで他人の学びに貢献し、自身の理解をさらに深めることができます。
ChatGPTによって生成される文章のオリジナリティや文体に関する注意点
- ChatGPTの文章の法的な側面: ChatGPTや他のAIジェネレーターで生成された文章をそのまま使用する場合、著作権の侵害やオリジナリティの欠如といった法的なリスクが伴うことがあります。
- オリジナルの内容への書き換え: ChatGPTが生成した文章をベースに、自分の文体や視点を加え、オリジナルの内容に書き換える練習をすることが重要です。このプロセスは、創造的な表現力を養う良い機会にもなります。
オリジナリティの高い文章を作成するコツ
- 独自性の追求: 他者の作品と重複しない、独自の内容や視点を取り入れることが重要です。たとえば、個人的な経験や固有の例を引用することで、読者に新たな視点を提供できます。
- 独特のスタイルと構成: 他にはない独自の例え話や比喩、話題の構成などを通じて、自分だけのスタイルを確立していきましょう。読者にとって親しみやすく、同時に興味深い内容を提供することが、オリジナリティの高い文章のカギとなります。
他のAIライター活用のススメ
- 異なるAIライターの活用: GPT以外の言語モデルを用いたAIライターを利用することで、異なる視点や構成、文体を得ることができます。これらの違いを比較検討することで、特定のトピックに対する多様なアプローチが得られます。
- 文章編集に特化したAIライターの活用: 一部のAIライターは、手書きの文章の編集や改善に特化したツールが用意されています。文法や構造の改善、より魅力的な言い回しの提案などは、人間のライターが見逃しがちな部分を強化するのに役立ちます。
- 複数のAIライターの組み合わせ: 複数のAIライターを組み合わせて使用することで、それぞれの長所を活かした文章を作成することができます。一つのAIライターが提供するアイデアや構造を、別のAIライターで精査し、さらに独自の視点やスタイルを加えることで、より総合的で質の高い内容を生み出すことが可能です。
よくある質問と回答
Q. ChatGPTの回答は必ずしも正しくないということ?
A. はい。ChatGPTは有用な情報を提供してくれますが、その内容の正確性を保証するものではありません。必ずファクトチェックが必要です。
Q. ファクトチェックにはコツがあるの?
A. はい。本記事でご紹介した情報源や内容のチェック、専門家の意見参照などの手法を習得することで、効率的にファクトチェックができるようになるはずです。
Q. ファクトチェックする時間がないのですが・・・。
A. あらかじめ簡易的なチェックリストを用意しておくと作業を効率化できます。どうしても時間が足りない場合は、アウトソーシングなども検討してみましょう。
Q. ファクトチェックスキルが必要なのは、何か特定の仕事をする人だけなの?
A. いいえ。日常生活の中でも、SNSの情報などを鵜呑みにせず、批判的に検証する力が大切であり、誰もがファクトチェック力を高める必要があります。
まとめ
今回は、ChatGPTの嘘を見抜くためのファクトチェックの手法や、今すぐ使えるファクトチェックプロンプトのテンプレートなどを紹介しました。
最後に、記事の重要なポイントと具体的なアクションプランをおさらいしておきます。
記事の重要ポイント
- ChatGPTは有用な情報を提供するが、常に正確ではないため、情報の信頼性を確認する必要がある。
- ファクトチェックは必ず一次情報を調べ、複数の信頼できる情報源を参照し、ChatGPTの回答を検証する。
- 特定の仕事をしている人だけでなく、現代のあらゆる人が、自身が受信・発信する情報の正確性を保証するために、ファクトチェックを行うべき。
読者のためのアクションプラン
- 複数の信頼できるウェブサイトや専門家のリストを作成する。
- ChatGPTの回答を、記事で紹介したプロンプトや上記のリストに基づいて検証する。
- 新しい情報源やファクトチェックの方法について学び、知識を更新しながら、自分なりの手法やプロンプトを模索していく。
何から始めていいかわからないという人は、とりあえず「一次情報の確認」から始めてみましょう。
この記事を実践することで、あなたはきっとChatGPTをさらに上手く使いこなすスキルが身につくはず。
情報を鵜呑みにせず、知識を広げるために日々学習・実践し続けることで、あなたの生活は豊かになります。
まずは、小さな一歩から始めましょう。知識を共有し合い、明るい未来を切り拓いていきましょう!
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