ライターにとって資格は必ずしも必要ありません。
ですが、資格を持っていることで得られるメリットも確実にあるため、新米ライターや収入アップを目指すライターは資格取得を目指してみるのがおすすめです。
・・・といったことを、以前の記事で書きました。
ライター仕事に有利な資格10選+おすすめ勉強法【必要ないが超重要】
その記事内でも最初に紹介した資格が『WEBライティング技能検定』です。
ライター系資格の中でも代表的なこの資格について、今回は、
- 講座(教材)や試験の難易度は?独学できる?
- 取得するとどんなメリットがあるの?
- 自分はWEBライティング技能検定を受けるべき?
こういった疑問をお持ちの方に役立つ情報をまとめてみました。
資格を取得しようか悩んでいる方は、ぜひご一読あれ。
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WEBライティング技能検定とは?
WEBライティング技能検定は、一般社団法人日本クラウドソーシング検定協会(CPAJ)が運営する、その名の通り「Webライティング」に関する専門の検定試験です。
WEBライティング技能検定(日本クラウドソーシング検定協会)
- 開催頻度:月1回
- 受験場所:自宅(Web)
- 試験時間:90分
- 受験料金:6,000円(税込)
合格者には合格証と認定カードが発行され、専門資格「WEBライティング実務士」として認定されます。
同資格の保持者は協会が提携するクラウドソーシング事業者によって、報酬アップや案件の優先配信などの様々な優遇措置が受けられる特典があります。
試験の難易度は?
過去51回の平均合格率は48.4%となっています。
数字だけ見るとかなり難しいように感じられますが、問われる知識はライターとしてごくごく初歩的なもののようです。
試験は選択問題と実技(ライティング)問題に分かれており、後者で点数が取れない人が多いようですね。
過去問はないの?
協会のホームページに過去出題された実技試験の問題と回答例が掲載されています。
採点基準や総評なども載っているため、しっかりとチェックしておくのがおすすめです。
独学は可能?
WEBライティング技能検定は、同協会が監修する『WEBライティング技能検定講座』という通信講座を受講した人のみ、受験資格があります。
教材をしっかりとこなせば、それ以外のテキスト購入や別の講座等に通う必要はありません。
他の資格との違いは?
よく似た資格試験として、日本WEBライティング協会が運営する『Webライティング能力検定』があります。
Webライティング能力検定|一般社団法人日本WEBライティング協会
いまのところWebライティングの専門資格はこの2つのみであるもよう。
試験の内容や難易度は同レベル程度のようですが、こちらは受験会場に出向いて試験を受ける必要があります。
※自宅受験が可能な『Webライティング・基礎技能マスター』『Webライティング能力診断』という試験もあります。
「WEBライティング技能検定講座」とは?
『WEBライティング技能検定講座』は、ヒューマンアカデミーの通信講座「ヒューマンアカデミー通信講座(旧:たのまな)」によって実施されている専門講座です。
ヒューマンアカデミー通信講座- 受講方式:通信制(教材+Webサービス)
- 価格:32,000円(税込み)
前述したように、WEBライティング技能検定を受験するにはこの講座を必ず受講しなければならないため、講座と試験がセットになっていると考えたほうがいいかと思います(※試験料は別)。
教材の内容は以下。
- テキスト2冊(基礎編/実践編)
- 問題集2冊(基礎編/実践編)
- タイピング教本
- Web模擬試験(3回)
- 付録1『案件の手引き』
- 付録2『ISV練習法』
必要なものはおおよそ揃っている感じです。タイピング教本や具体的な案件例の紹介などが付いてくるのは初心者にはありがたいですね。
「ISV練習法」とは、同協会が発案した語彙力や発想力を鍛えるための練習法とのこと。こちらもライターには必須スキルと言えるでしょう。
WEBライティング技能検定・講座は使えない?
ネットでは「WEBライティング技能検定は使えない」といった声を見かけることがあります。
色々と調べてみると、「使えない」理由として挙げられるのは、以下の1点に尽きるようです。
これには僕も、ある意味では同感です。
選択問題は「全問正解」が基本
前述したように、WEBライティング技能検定で問われるのはごくごく初歩的な知識。すでにライターとして活動している人はもちろんのこと、日常的にネットに触れている人から見ても常識的なものばかりです。
事実、選択問題の正答率は9割を超えているもよう。協会側も「選択問題は満点を目指す気持ちで」と言っていますので、意図的にこのレベルに設定されているようです。
そんな心構えで挑めば、少しは緊張するのでは?
実技問題はそこそこの難易度
いっぽう、実技であるライティング問題は選択問題ほど簡単にはいかないようです。
合格率が5割を切っていることからもそれが窺えますね。
よく指摘される減点対象は以下のようなもの。
- 主語と述語の関係性がおかしい
- 接続詞・副詞不足
- 助詞の使い方が不適切
- 誤字脱字・タイプミス
こういったミスが目立つ文章は、ライティングの実務現場でもよく見かけたりしますからね……。
試験ではツールに頼ることができないため(※コピペ不可)、より素の実力が表れやすいのかもしれません。
とはいっても、ある程度プロ意識を持ったライターならば、これらのミスチェックも当然の作業。何度か実務を経験したライターなら楽々合格できるでしょう。
「簡単=使えない」ではない?
以上のように、現役ライターにとっては常識と言える知識やスキルのみが試されるWEBライティング技能検定ですが、それがイコール「使えない」かとというと、そう判断するのは早計かと。
この検定が「使えない」のは、あくまで現時点である程度継続して仕事が取れているライターのみ。逆にこういった初歩の初歩の検定だからこそ向いているライターというのが存在します。
詳しくは次項で解説します。
WEBライティング技能検定・講座に向いているライター
では、WEBライティング技能検定が向いているのはどういったライターなのでしょうか。
僕がおすすめする「WEBライティング技能検定」を受けるといいライターは、以下の3タイプです。
- 右も左も分からない初心者ライター
- クライアントと長続きしないライター
- 仕事用パソコンを持っていないライター
以下で詳しく説明します。
タイプ1:右も左も分からない初心者ライター
これは理由が分かりやすいと思います。
これまで文章に関わる仕事をまったくしてこなかった人が、いきなりライターとして仕事をするには、あまりにも情報が足りません。
その点、WEBライティング技能検定はライターとしての基本的な知識を網羅しているのが大きな特徴。
- わかりやすい(論理的な)文章の書き方
- 語彙力・発想力のトレーニング
- タイピングスキル(ブラインドタッチ)
- 個人情報や著作権の取り扱い知識
- SEO etc……
ほかにもビジネスマナーやクライアントとのやり取りに関する知識など、実際の業務ですぐに役立つノウハウが学べるのも大きな特徴です。
副業でライターを始めてみたい社会人や主婦、バイト感覚の学生など、どんな経歴の人でもプロのライターとして最低限身につけるべきスキルや知識がひと通り身につくというのはありがたいですね。
タイプ2:クライアントと長続きしないライター
そんな人にも、この検定・講座は適しているかもしれません。
なぜならクライアントと長く仕事が続かないライターは、文章の作り方やビジネスマナーなどのいずれかで、ごくごく初歩的なことができていない可能性があるからです。
なんとなくの気持ちでライターを続けていても、ポツポツと仕事はもらえるかもしれませんが、基本が身についていなければいつまでも安定した収益を得ることができません。
そんなふうに悩んでいる方は、こういった初級者向けの検定・講座で最低限の知識をおさらいしたほうがいいかもしれませんね。
タイプ3:仕事用パソコンを持っていないライター
WEBライティング技能検定講座には、Macをアカデミック価格で購入できるセットが用意されています。
価格は148,800円(税込)。講座単体の費用は32,000円なので、Macの価格は116,800円(税込)になります。
購入できるMacは、記事投稿時点で以下のモデルのもよう。
- Macbook Air 13.3inch(MVFK2J/A)
- CPU:Core i5(1.6GHz/2コア)
- メモリ:8GB
- ストレージ:128GB
Apple Storeで同じ製品を調べてみると、価格は131,780円(税込)となっていますので、約15,000円の割引ということですね(※価格は変動するので注意)
Macはほとんど割引やセールなどが実施されないため、この割引はけっこうありがたいかも。
ちょうどパソコンを買い換えようと考えていた方や、プライベートPCとは別に仕事用のパソコンを持ちたい方は、ついでにライター資格の取得も目指してみては?
資格(WEBライティング実務士)の活用法
ランサーズ等で優先特典あり
資格というと、かっこいいライセンスカードや賞状、形ばかりのポータルサイト会員権などがもらえるだけで、結局「お飾り」のような状態になってしまうものも多いのが現状です。
その点、WEBライティング技能検定は資格取得者に対して具体的な特典を提供しているのが大きな特徴です。
たとえば、クラウドソーシングサービス大手のランサーズでは、クライアント向けのメールマガジンで資格取得者を「オススメ人材」として紹介してもらえるとのこと。
公式メルマガで運営側から「オススメ」と言ってもらえるのは、後ろ盾のないフリーランサーとしては非常にありがたいですね。
ほかにも、以下のような特典があるもよう(※記事投稿時点)。
- ecorista:通常報酬10%アップ(指定案件)
- CROWD:毎月のランキングポイント2倍付与(10位まで)、継続ボーナス、案件の優先配信
- サグーライティングプラチナ:記事報酬5%アップ、ボーナス報酬2倍
- ちょびリッチ:200ちょびポイントプレゼント
- タイピングベース:モバイルバッテリープレゼント(先着200名)
報酬アップや優先紹介などは、収入に直結する特典なので、資格を取得したらぜひともこれらのサービスにも登録することをおすすめします。
プロフィールの書き方
最後に、一点だけ注意を。
せっかく資格取得したのだから、とクラウドソーシングサイトやSNSのプロフィール欄に「2◯◯年WEBライティング技能検定合格」「WEBライティング実務士」といった文言を大きく書いてしまう人がいますが、これはやめておいたほうがいいでしょう。
この資格は、クライアント側からすればあくまで最低限の知識やモラルがあるかどうかを判断するためのもの。それをおおっぴらにひけらかしてしまうとライターとして低く見られてしまいかねません。
記載するときはあくまでさり気なく、「いちおう持っていますよ」くらいのニュアンスで書き添えておくのをおすすめします。
中・上級者は『Webマーケティング』を学ぶのがおすすめ
クラウドソーシングサイトなどで安定して仕事は取れるようになったけれど、もっと単価・収入をアップさせたい……。
初心者を卒業したこういったライターさんは、「Webマーケティング」を学ぶのがおすすめです。
ライター単価が低い原因は……?
仕事の単価をアップさせるには、言われたことをただ完ぺきにこなすだけでは足りません。クライアントの意図を100%以上に汲み取り、彼らの収益アップに貢献することで、はじめて高付加価値の仕事が成せるのです。
そのために必須とも言える知識が「Webマーケティング」です。
Webマーケティングとは?
Webマーケティングは、ネットを通じて顧客と商品・サービスを結びつける行為を指します。
商品・サービスはもっと大きな枠で「目的(ゴール)」と言い換えてもいいでしょう。
ライターの書く文章も、どれだけそれが斬新なテーマであったり美しい文体だったりしても、クライアントの目的に結びつかなければ意味がありません。
「自分らしい文章」や「美文」を求めるライターはそのあたりの意識が乏しいように感じますね。
そういった勘違いを正すためにも、しっかりとWebマーケティングの知識を身につける必要があるのです。
アフィリエイトにも役立つ
Webマーケティングの知識は、ブログやSNSでアフィリエイトなどを行う際にも役立ちます。
外注仕事だけでなく自分で収益メディアを持ちたいと考えているライターは、ぜひ学んでおくべきでしょう。
おすすめのWebマーケティング講座は?
僕がおすすめするのは、 テックアカデミー ですね。
Webマーケティングの基本的な知識から、サイト分析やSEO、様々な広告手法など、必要なノウハウを短期間(4〜16週間)で集中的に身につけることが可能です。
自宅でできる通信講座にもかかわらず、現役のWebマーケターがパーソナルメンターとしていつでも疑問・相談に答えてくれるというのもポイントですね。
【結論】自分のレベルに合った知識を学ぼう!
この記事のまとめです。
- WEBライティング技能検定は、ライターとして最低限身につけておくべき知識・スキルを体系的に学べるので、これからライターになろうとしている初心者や、仕事がうまく進まずに悩んでいる現役ライターが基礎を固めるのに便利。
- 資格取得者には具体的な特典もあるので、それらを最大限活かしつつも、資格自体のアピールはあくまでさり気なく行うのがポイント。
- 基礎がしっかり身についている中・上級ライターは、さらなる収益アップのためにWebマーケティングを学ぶべき。
記事内で紹介しているおすすめ講座は以下の2つです。
- ヒューマンアカデミー通信講座 :初心者ライター向け。Mac割引あり
- テックアカデミー :中・上級ライター向け。専属メンター付き
自分に足りない知識・ノウハウを効率的に身につけて、ぜひライターとしてどんどんステップアップしていってくださいね。