前回、自作を「文体診断ロゴーン」で解析したところ、文章の読みやすさと硬さの評価が「C」となってしまいました。
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結果は↓こちら。

5段階評価なので、Cは平均(適切)ではあるのですが、なんだか釈然としないので、文章を手直しして「オールA」を目指してみることにしました。
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「文体診断ロゴーン」とは?

文体診断ロゴーンは、ブラウザから利用できる無料の文体診断(文章解析)サービスです。
形態素解析により文章を10の項目で採点し、評価や似た文体の作家を導き出す仕組みになっています。
参考テキストは64名の作家から各1作品ずつ選ばれており、得点は正規分布に従って算出されているとのこと。
10項目採点とは別に、読みやすさ・硬さ・表現力・個性の4項目についてA〜Eまでの5段階で評価されます。今回はこの評価でオールAを目指してみたいと思います。
各項目ごとの診断基準
文章の読みやすさ
読みやすさの判断基準は「平均文長」と「平均句読点間隔」によってなされています。
一文が短いほど評価が高いようです。
文章の硬さ
こちらは「ひらがな出現率」を元に算出しているとのこと。
ひらがなが多ければいいというわけではなく、元データの平均値に近いほど高い評価が得られるようです。
文章の表現力
表現力は「異なり形態素比率」が高いほど評価が良くなるようです。
つまり言葉の重複が少なければ少ないほどいいというわけですね。
文章の個性
個性は「CI(一致指数)」の低さで判定しているもよう。
参考テキストとかけ離れた文体であればあるほど良いという感じです。
自分の作品を「オールA」にしてみた。
「表現力」と「個性」に関しては、すでにAを獲得しているので、今回はどちらもC(平均)評価だった「読みやすさ」と「硬さ」に注目して文章を直してみます。
まずは、読みやすさ。10項目評価のほうを見ると、僕の作品は平均文長が少し長い傾向があるようなので、こちらを意識して修正を加えてみます。
正規表現で検索・置換が行えるテキストエディタを使って句点で改行した文章を、アウトラインエディタに貼り付け。一文が50文字を超える文が12箇所あったので、すべて短く修正。
↓
こんな感じでひと通り修正を終え、再度ロゴーンで診断。すると、

こんな結果に。なぜか文章の硬さまで評価が上がりました。文章を短くするために、いくつかのひらがなを漢字に直したのが原因のようです。
さらに文章を短く。今度はひらがなと漢字の割合にも意識しつつ修正してみます。

なんと、硬さの評価がAに。後少しです。
……しかし、ここからが大変。どれだけ手を加えてもなかなか点数が変わらず。仕方なく段落ごとに解析し、特に評価が悪い部分を集中して直すことに。
ひと通り修正が終わり、再度全体の文章を解析してみると、

Oh……。
読みやすさはAになりましたが、今度は硬さがBに戻ってしまいました。
というわけで、読みやすさの評価が下がらないよう気をつけつつ、ひらがなと漢字のバランスを再調整。すると……、

やったぜ。
見事、オールAを達成しました。
ロゴーンでオールAをGetするコツ
今回の修正ポイントはこちら、
- 一文はとにかく短く。長い文章は句点で区切る。
- ひらがなと漢字は、偏りがないように満遍なく(気持ちひらがなを多めにする意識で)。
これに加え、表現力や個性で高得点を獲得するには、
- 同じ単語や表現を使わない。
- 今風の少し砕けた言い回しのほうが良い?
こんなところでしょうか。こちらは元々Aだったので、あくまで予想ですが。
文体にも変化が……?
ちなみに、文体一致指数にも変化がありました。

前回1位だった大宅壮一氏がランク外になり、太宰治氏がランクイン。松たか子さんが1位になりました。
一致指数自体は全体的にかなり下がったので、さらに個性的な文章になったようです。
今回行った推敲(?)は、ツールのアルゴリズムに特化したいわゆる邪道なやり方ではありますが、文章をできる限り短く削っていく作業や、ひらがなと漢字のバランスに注意するといったことは、普段あまり意識的に行わないので、あらためて自分の文章(文体)を見直すいいきっかけになりました。
今回「オールA」を獲得した文章は、noteのほうにも反映させておきますので、よろしければお時間のあるときにでもどうぞ。
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