小説の書き方

「設定厨」にならない!創作・小説設定の作り方+おすすめアプリ・本

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  • 設定を考える作業に凝りすぎて、なかなか原稿を書き始められない……。
  • 書きたい情報が多すぎて、やたらと説明的な文章が目立ってしまう……。
  • 頭でっかちにならない物語設定の作り方を教えて!

こんな悩みに応える記事を書いてみました。

僕も以前は、エクセルなどに膨大な設定を書き込むのが好きで、ちっとも書きもしない物語設定ばかりがどんどん溜まっていく一方……なんてことも少なくありませんでした。

さすがにこれはイカンと考え方を変えたところ、いまでは最小限の設定で物語を書き始められるようになりました。

というわけで、この記事では、

  • 「設定厨」になってしまう理由
  • 設定厨にならないための創作のコツ
  • おすすめの小説設定づくりアプリ・参考本

などの情報をまとめています。

物語における「設定」本来の役割を再認識し、作り方のコツさえつかめるようになれば、素早く作品が書き始められるようになるだけでなく、執筆作業自体もより楽しくなりますよ。

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「設定厨」とは?

設定厨とはオリジナルの世界観やオリキャラの設定をひたすら練ることに取り憑かれてしまった人のことを(侮辱的に)表す、あるいは自分がそうであると自虐的に名乗る呼称である。中二病と併発することも多い。

引用:設定厨 (せっていちゅう)とは【ピクシブ百科事典】

設定厨になってしまうと、いつまでも原稿が書き始められないだけでなく、書き上げた原稿も膨大な設定をただ説明するだけの文章ばかりになってしまうなど、様々な弊害が発生します。

物語は設定を語るためにあるのではありません。

読者が読みたいのは単なる「設定資料集」ではなく、設定を元にしたキャラクターたちの行動や感情のやり取りが生み出すドラマなのです。

物語のために設定があるのであって、設定のために物語を書くようでは本末転倒です。

なぜ「設定厨」になってしまうのか?

そもそも物語の設定を考える作業には際限がありません。

現実世界のすべての事象を説明できないのと同様、物語世界のすべてを語り尽くすことはどんな長編大作でも不可能です。

にもかかわらず設定に凝りすぎてしまうと、物語に活かすべき設定あえて語る必要のない設定の区別がつきづらくなり、結果としてなるべく多くの設定を文章に盛り込もうとしてしまう……。これが設定厨の正体です。

「せっかく考えたアイデアを使わないのはもったいないし……」なんてことは誰もが考えてしまいますが、この「もったいない精神」こそが設定厨の落とし穴でもあるのです。

設定厨を防ぐたった一つのコツ

では、設定厨はどうやって防げばいいのでしょうか?

僕がおすすめする方法は、

設定をワンアイデア(一行)で書く。

というものです。

優れた物語は、コアとなる設定がたった一つのアイデアから始まっており、ほかの設定はそのアイデアを活かすためだけに存在していることが多いようです。

様々なアイデアの中で優先順位を決め、「これだけは外せない」という軸さえ定まっていれば、細かな設定を考えなくても自然とキャラクターが動き出し、物語を書き出せるはずです。

プロットの作り方の記事でも紹介した「ログライン(5W1H)」を、そのままコアアイデアにしてしまうというのも一つの手です。

プロットの書き方がわからない!誰でもできるプロット構成の作り方

詳細な設定を練り込むときは、マインドマップツールやアウトラインプロセッサなどを使い、ワンアイデアを軸(親)に派生アイデアを樹形図のようにして考えていくのがおすすめです。

無料で使えるおすすめのアウトラインプロセッサー11選【小説家・ライター向け】

できあがったいわゆる「設定シート」はあくまでネタ帳のようなものなので、あくまで参考程度に。すべてを物語に活かす必要はありません。

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物語づくりの公式とは?

物語とは、設定とキャラクターの掛け合わせによって生まれます。

世界設定 × キャラクター = ストーリー

こんなイメージですね。

コアとなるワンアイデアと、書きたい物語の断片があれば、自ずとそれにふさわしいキャラクター像が浮かび上がってきますし、新たに書きたいエピソードが思い浮かべば、キャラクターから逆算することで新たな追加設定が出てきます。

こういったことを繰り返すことで、自然と設定は練り込まれ、キャラクターは深まり、物語は作り上げられていきます。

設定考証はしっかりと行う

せっかく考えた設定も、リアリティのない(とってつけた)ものでは、物語の説得力が皆無になってしまいます。

ファンタジーなら中世ヨーロッパや『指輪物語』のような原典の、時代小説ならそれぞれの歴史の、SFなら専門的なテクノロジーのしっかりとした知識を前提に設定を考えないと、物語世界が薄っぺらいものになってしまいます。

原稿を書き終えたら本格的な推敲を始める前に、まず物語全体の設定に齟齬があったり破綻していないかをじっくりと確認し、足りない知識や情報はすべて調べて、しっかりと血肉にしましょう。

執筆中でも、新しい設定を追加したらその都度情報収集を行い、なるべくリアリティのある設定になるようにどんどん知識をつけていきましょう。

ただし、身につけた知識はすべて物語に盛り込もうとしないようご注意を。それはそれで薄っぺらくなってしまいますよ。

おすすめの創作・小説設定ツール(アプリ)

Dynalist

アイデアを階層管理できるので、膨大になりがちな設定をスマートに整理することが可能です。

WorkFlowyでもいいのですが、こういった用途には作品ごとにフォルダ分けができるDynalistのほうが向いているかもしれません。

Dynalist

XMind

こちらも物語設定を体系的に管理できるツール。

すべてのアイデアを一覧するにはマインドマップのほうが見やすい場合が多いので、僕も執筆中にタブレットなどに表示させながら確認するなどしています。

XMind(via Setapp)

Evernote

新たな設定を考えるときに、前提となる知識や情報を集めるのに役立つスクラップツール。

ウェブの記事や論文、紙の資料をスキャンしたものやアイデアメモなど、なんでもスクラップして一箇所にまとめておきましょう。

Evernote

Scrapbox

こちらも情報の管理・整理に活用できるアプリ。

プロット(箱書き)の作成に使ったり、そのまま原稿を書いたりもできます。

Scrapbox

Scrivener

原稿以外にも、設定メモや資料スクラップ用に専用フォルダを作成できる総合小説エディタ。

アイデアツール(コルクボード)も付いているので、これ一つですべての作業を完結させることもできちゃいます。

Scrivener

【長文作成におすすめ】Scrivenerを本気レビューする【小説/論文】

Nola

「世界観」という設定専用のタブが用意されているWebアプリ。

あらかじめ設定項目がテンプレ化されているので、基本的な設定のみ押さえておきたい方に最適です。

Nola

WorldType

こちらはかなり細かな項目が設定できる小説アプリ。

自由項目テンプレートも作成可能なので、慣れてきたら自分が書きやすい項目だけの設定テンプレートを作るといいかもしれませんね。

WorldType

オススメの参考書籍

シナリオのためのファンタジー事典

ファンタジーを書くときに必須となる中世・古代・近代ヨーロッパの基礎知識やお約束事がまとめられた本。

あくまで基礎知識なので、これをベースに適宜深堀りしていくのがおすすめです。

シナリオのためのファンタジー事典 知っておきたい歴史・文化・お約束121

シナリオのためのSF事典

プロのSF作家も協力して作られているSF基礎知識本。

SFを書くなら最低限押さえておかなければいけない情報が、非常にわかりやすくまとめられています。

シナリオのためのSF事典 知っておきたい科学技術・宇宙・お約束120

ファンタジー資料集成 幻獣&武装事典

ファンタジー知識の中でも、モンスターや装備品といったものに特化した情報がまとめられた本。

KindleUnlimitedの会員なら無料で読めます(※9/26時点)。

ファンタジー資料集成 幻獣&武装事典

中世実在職業解説本 十三世紀のハローワーク

中世ヨーロッパに存在した職業をゲームのジョブっぽく紹介した本。

設定資料というよりも、単純に読み物として楽しめます。

中世実在職業解説本 十三世紀のハローワーク

現代知識チートマニュアル

意外と見落としがちなのが、僕らが生活している現代の知識。

いわゆる「現代知識チートもの」を書くシーンでなくても、最低限の知識は身につけておいたほうがいいでしょう。

現代知識チートマニュアル

設定はあとから付け足していくくらいがちょうどいい。

ワンアイデアさえあれば、物語は書き出せます。

派生する設定などは、実際にストーリーを書き進めながら適宜追加していけばOK。長期連載漫画などでも、ワンアイデアから物語がはじまり、様々な設定は後付けになっているケースが多いですよね。

いくら作者であろうとも、すべての設定が明らかになっている物語世界なんてつまらないでしょうし、そもそもそんな世界はありえません。

こういった設定は本来、書いていく中で明らかにしていくものですし、そこに説得力をいかに持たせられるかが書き手の腕の見せどころなのではないでしょうか。

後付けの設定でも破綻なく、まるではじめから考えてあったかのように語れる。

そんなテクニックを、ぜひとも身につけたいものですね。

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