- 通常のテキストエディタ(ワープロソフト)だと、なかなか筆が進まない・・・
- 書いた文章を推敲するときなど、文章全体の構造を見直しながら項目の並べ替えなどを行いたい
- 無料で使える便利なツールはないの?
そんな方におすすめなのが、「アウトラインプロセッサー」と呼ばれるテキストエディターです。
今回はそんなアウトラインプロセッサーの中でも、ライターや小説を書く方に特におすすめな13のツールを紹介。
アイデア出しから原稿執筆、細かな推敲まで。これまで使っていたエディタとは一味違う便利な機能に、驚くこと間違いなしですよ。
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アウトラインプロセッサーとは?
アウトライン(輪郭・骨子)をまとめながら文章を作成していくタイプのテキストエディター。
箇条書きにした文章の骨子を書き出し、階層化したり並べ替えることで、全体の構成を組み立てやすいのが大きな特徴です。
長文を書く時など、文章の筋道がわからなくなってしまうといったことが防げますし、書き終えた文章を見直す際も文章全体の構造を確認しながら推敲ができ、非常に便利です。
思いついたアイデアをどんどん箇条書きにしていくことで、マインドマップツールのように使うこともできます。
2021年おすすめ!フリーのアウトラインプロセッサーTOP2
Workflowy
オンラインアウトラインプロセッサの中では1、2を争う人気アプリ。
一般的なアウトラインプロセッサと違い、「フォルダ」や「ファイル」という概念が存在しないのが大きな特徴です。
ノードはすべて一つのスレッドから階層化することで管理される仕組み。不便に感じる方もいるかもしれませんが、慣れてくると「ひとつの考え・理念・目標から枝分かれさせていく」という感覚は、非常に理にかなっていることが実感できるはず。
動作も非常に軽快。ただし、書き込めるノード(行)数に月ごとの制限があるので、大量に文章を書く方は有料版にするか、他のエディタと併用しましょう。
WorkFlowyCloud Outliner
Macのアウトラインプロセッサといえば、これかOmniOutlinerが代表的。僕はこっちのほうが好みです。
パソコンにインストールするタイプのアプリなので、オフライン環境でも使えるというのが大きなメリット。データの保管場所もiCloudやEvernoteなどが指定できるため、「運営会社の自社サーバーはちょっと不安・・・」という方も安心です。
有料(Pro)と無料版があり、無料版はいくつかの機能制限がありますのでご注意を。
※『Setapp』という複数のMacアプリを定額料金でまとめて利用できるサブスクサービスを使えば、UlyssesやMindNodeといった便利ツールと一緒に有料バージョンが超お得な料金で使えるため、僕はこちらを利用しています。
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まだまだある!無料のアウトラインプロセッサー10選(Mac/Windows10)
Dynalist
惜しくもTOP3の座は明け渡してしまいましたが、万人向けにたったひとつのアウトラインプロセッサを選ぶなら、こちらのアプリが真っ先に候補にあがるでしょう。
- Markdown対応
- 画像貼り付け(※プレビューデータ&リンクのみ)
- 特定スレッドへのフォーカス(ズームイン)
- ブックマーク(※無料版は5つまで)
- タグ入力
- チェックリスト
- スレッド同士のリンク
- 日付入力
- カラー装飾
- 自動保存&クラウド同期
- OPML出力
- Chrome拡張(ブックマークレット)
などなど。おおよそ必要な機能はほぼ(しかもすべて無料で)使えます。
HandFlowyやMemoFlowy、Dynawriteといったサードパーティ製のアプリを併用すれば、さらに便利に使いこなすことが可能。まさに「全部載せ」といった感じの万能アプリです。
僕はTOP3のアプリを組み合わせて自分なりに快適な作業環境を作っていますが、アウトラインプロセッサ初心者はこちらを選んでおけば間違いないかと。有料ソフトの代替を探している人にもぴったりですね。
Dynalist-
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Scrivener
プロ作家御用達の高機能エディタ。
あくまで機能の一つとしてアウトラインツールが搭載されているので、アウトラインプロセッサ単体として見ると若干微妙なところがありますが、アウトライン機能はおまけ程度でいいならエディタとしての使い勝手は抜群。
アウトラインをゼロから作成するというより、作成した文章を構造化・俯瞰化して見直すのに重宝しますよ。
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MS Word
文章作成ツールとしてはおなじみのMicrosoft Wordにも、アウトライン機能が用意されているのをご存じですか?
通常は、ある程度作成した文章を整理する目的で利用されることが多いようですが、文章を書き始める段階でこの機能をONにしておくことで、アウトラインプロセッサ的な使い方も可能です。
「アウトラインプロセッサーって何?」という方は、まずはいつも使っているWordの機能から試してみるのもいいかもしれませんね。
OneNote(Mac/Win)
Office系のノートアプリであるOneNoteもアウトライン機能を備えています。
操作は「Tab」キーを使うだけの実にシンプルで簡単なもの。Wordと連携できるのもポイントです。
ノートアプリといえばEvernote一強の状態が長く続いていましたが、最近はOneNoteも機能が充実してきて遜色ないソフトウェアになっていますので、Officeを普段使いしている方はこちらも試してみては?
OlivineEditor(Mac/Win)
JavaアプリなのでMac/Windows/LinuxいずれのOSでも利用可能。インストール不要でUSBメモリやDropboxなどから直接起動することもできます。
400字詰め原稿用紙に換算した枚数を表示する機能や、行頭の字下げなど小説書きにはありがたいツールが用意されているのも、国産エディタならではといったところ。
ノード(スレッド)がそれぞれ別のテキストファイルとして保存され、MarkdownやHTML出力などにも対応しています。
非常にシンプルで使いやすいのですが、更新が2013年で止まっているのが残念ですね。
BEITEL:バイト(Mac/Win)
機能拡張により様々なツールを追加していくことができるクロスプラットフォームのアウトラインプロセッサ。
ノードはカラム構造にすることもでできるので、簡易的な表計算ソフトのように使用可能。データベースとして使ってもいいかもしれません。
ただ、こちらも更新が2013年で止まっているようなので、今後OSをバージョンアップしても使い続けられるかはちょっと疑問かも・・・?
NanaTerry(Win)
オープンソースソフトウェア・NanaTreeの派生として生まれたアウトラインプロセッサ。
現在も精力的にバージョンアップが続けられており、しっかりとWindows10にも対応しています。
画像貼り付けやリッチテキストにも対応。選択した複数ノードをそれぞれ別ウィンドウで表示することができる機能が便利です。
こうやって開発が終了したソフトウェアがオープンソース化して、有志の手でバージョンアップが継続されるというのは非常にありがたいですね。
Nami2000(Win)
僕もWindowsユーザーだった時代はずっとこれを使っていました(※現在はMacがメイン)。
Windowsソフトが扱い慣れている人なら直感的に操作がわかる非常にシンプルなツール。テキストファイルのデータベース管理ソフトとして使っても便利です。
作者さんのホームページがgeocitiesのサービス終了とともに閉鎖してしまっているようなので、ダウンロードする場合はVector経由で。どうやらWindows10でもちゃんと使えるようです。
AUTLA:あうとら(Win)
こちらも国産の無料アウトラインプロセッサ。非インストールタイプなので、USBメモリなどからも直接起動できます。
ポイントは3カラムにすると特定のノードにフォーカスしやすくなる点。全体構造を確認しつつ、特定のパラグラフに集中して文章を書きたいときなどに便利です。
NanaTerry、Nami2000、AUTLAあたりは操作感も似ているので実際にぜんぶ使ってみて好みのものを選ぶといいかもしれませんね。
Story Editor(Win)
こちらは物書きの中でも、小説を書く人に特にぴったりなアウトラインプロセッサです。
Yahoo!APIを使った校正機能や辞書ツール、「小説家になろう」へのルビ対応など、物語を書くための機能が充実しているのが大きな特徴。
こうやって目的に合わせてエディタを使い分けるというのも一つのやり方ですね。
管理人が現在使っているのは・・・?
僕もこれまでさまざまな無料・有料のアウトラインプロセッサーを使ってきましたが、現在は今回紹介したTOP3のアプリ(Workflowy・CloudOutliner・Transno)を組み合わせて活用しています。
- Workflowy:メモ書き・簡単なブレスト
- CloudOutliner:セキュリティが不安な文章データの保管
- Transno:本格的なアイデア出しから、まとまった文章作成まで
こんなふうにそれぞれの特徴を生かして、シーンによって使い分けています。
アウトラインプロセッサの持つ最大のメリットは、文章を書くことに対する壁がなくなるという点。思いついたことをとりあえずどんどん書き出していき、後から整理したり書き直したりするというスタイルは、書き出しのハードルがぐっと下がり、生産性を大幅にアップさせることができます。
みなさんも、とりあえず Transno や WorkFlowy あたりを試しながら、気軽に文章を書く習慣を身につけてみてはいかがでしょうか。