文章推敲のやり方・コツまとめ。おすすめ推敲ツール5選【ポイントは3つ】

2019年11月18日

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読者
文章をもっと良くしたいけれど、どこをどうやって直していいのかサッパリわからなくて……。

そんなとき、わかりやすい推敲のチェックリストみたいなものがあると便利ですよね。

というわけで、この記事では数多くある推敲ポイントの中で特に重要なもの3つに絞って、具体的な修正方法などを解説してみたいと思います。

しっかりとした推敲さえ行えば、誰でも平均点以上のクオリティの文章を書けるようになりますよ。

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推敲とは?(由来・意味)

推敲とは、文章をより良いものにするために練り直し、修正することを言います。

以下の故事がその由来です。

唐代、都の長安に科挙(官吏の登用試験)を受けるためにはるばるやってきた賈島は、乗っているロバの上で詩を作っていた。その途中、「僧は推す月下の門」という一句を口ずさんでから、「推す」のほかに「敲く」という語を思いついて迷ってしまった。彼は手綱をとるのも忘れ、手で門を押すまねをしたり、叩くまねをしたりしたが、なかなか決まらなかった。あまりにも夢中になっていたので、向こうから役人の行列がやってきたのにも気づかず、その中に突っ込んでしまった。さらに悪いことに、その行列は知京兆府事(長安の都知事)、韓愈の行列であったため、賈島はすぐに捕らえられ、韓愈の前に連れて行かれた。そこで彼は事の経緯をつぶさに申し立てた。優れた名文家であり、漢詩の大家でもあった韓愈は、賈島の話を聞き終わると、「それは『敲く』の方がいいだろう、月下に音を響かせる風情があって良い」と言った。そして、二人は、馬を並べていきながら詩を論じ合った。

引用:推敲 - Wikipedia

門を「推す=押す」のか、「敲く=叩く」のかという違い。微妙な差ですが、文章から伝わる音にまで着目して「敲く」のほうが良い、としたわけですね。

こういった細かなニュアンスの違いもじっくりと検討して、よりふさわしい表現を選ぶのが推敲という作業です。

推敲・校正・校閲・添削の違い

推敲に似た言葉(類語)として「校正」「校閲」「添削」などがありますが、厳密にはそれぞれ意味合いが異なります。

推敲:文章を何度も練り直すこと
校正:印刷物(ゲラ)と元の原稿を突き合わせて、誤りや不備を直すこと
校閲:内容における間違いや矛盾、事実齟齬などを正すこと
添削:他人の文章を改め直すこと

普段、文章作成する中で行うのは主に「校正」と「推敲」の2つだと思いますが、「校正」に関してはテクノロジーの進歩によって自動で行える便利なツールが増えてきました。

詳しくは、↓の記事で紹介しています。

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こういったツールを上手に使い、書き手である僕らは「推敲」に意識を集中させるのが賢いやり方と言えます。

文章を推敲するコツ【3つのポイント】

文章を推敲するには様々なチェックポイントがあるのですが、その中でも次の3つに着目して文章を直すと、ぐっとクオリティがアップします。

  • とことん削る
  • 構成を整える
  • リズムを意識する

以下で詳しく解説します。

とことん削る

不要な内容や言葉はすべて削る。これが文章推敲の第一歩です。

こうすることで、本当に伝えたいことだけにフォーカスでき、言葉の一つ一つがより洗練されていきます。

具体的には以下の4つのルールを意識しましょう。

  1. 一文で伝える内容はひとつ
  2. 主語と述語はひとつずつ
  3. 主語と述語、修飾語と被修飾語はできる限り近づける
  4. 形容詞や副詞は最小限に

せっかく書いた文章を削っていくのは、身を削られていく思いかもしれませんが、すべては読者のためと心を鬼にして、容赦なくデリートしていきましょう。

構成を整える

文章に説得力を持たせるには、しっかりとした構成が不可欠です。

ビジネス文書やブログなら論理的な構成を、小説やエッセイなどでは物語を劇的にする構成を、それぞれ意識しましょう。

幸い、優秀な先人たちが様々な文章構成の型(テンプレート)を残してくれていますので、それらをありがたく頂戴しましょう。

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既存の文章を構成に基づいて並べ替える作業を行うには、アウトランプロセッサを使うと便利ですよ。

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リズムを意識する

文章を最後まで飽きることなく読んでもらうためには、伝える内容だけでなく言葉や表現の「リズム」にも気を配る必要があります。

なぜなら読者は文章を読んでいる時、無意識に頭の中で音読していることが多いため、単調で同じリズムばかりが続いていると退屈に感じてしまうからです。

文章にリズムを付けるには、以下の3種の方法があります。

  1. 文章に長短をつける
  2. 言葉に強弱をつける
  3. 表現のバリエーション(端的・具体的など)

↑で「なるべく短くする」と書きましたが、ここぞというときは短文の中に長文を混ぜ込むようにすると、話の展開に変化をつくりだせたりもします。

表現の言い換えを行うには、類語辞典などを活用するのがおすすめです。

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推敲の際は、実際に自分でも文章を音読してみながら、心地よいリズムを模索しましょう。

おすすめの文章推敲ツール5選【アプリ・AI】

文賢

高機能文章校正ツールとして有名な文賢ですが、実は校正だけでなく「推敲」にも役立つって知っていましたか?

  • 論理展開がスムーズか?(接続詞)
  • もっと具体的にしたほうがいいのではないか?(指示語)
  • 同じ言い回しばかり使っていないか?(助詞・文末)
  • 一文の長さは適切か?(句読点)

など、17項目ものポイントを自動でチェックしてくれるため、効率的に推敲作業をすすめることが可能です。


文賢
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リライトマーカー

文章を貼り付けるだけで、多用されがちな語句や表現をハイライトしてくれるツール。

同サイトの姉妹ツールと組み合わせて使うのがおすすめです。

文章推敲支援ツール「リライトマーカー」

Novel Supporter

単語近傍探索や文末重複確認などを自動化できるツール。

音声読み上げ機能(SAPI5)が付いているのもポイントです。

小説推敲補助ソフト「Novel Supporter」 - クロノス・クラウン -

小説形態素解析CGI(β)

入力した文章を「形態素解析」してくれるツール。

ひらがな・漢字のバランスや、形容詞・副詞の頻度などをデータで見ながら調整できます。

小説形態素解析CGI(β) - E.N.Nach

文体診断ロゴーン

文章評価に加えて、自分と似た文体の作家を探せるツール。

自分の文章を客観的に見るきっかけづくりにおすすめです。

文体診断ロゴーン

※使用レポートは、↓にあります。

【AI】文章解析ツールで小説を形態素解析してみた結果。【無料ツール】
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推敲名人になろう!

推敲を行わない文章は単に読みづらいだけでなく、内容自体も書き手の自己満足で終わってしまっているケースが多い気がします。

「自分らしい文章を書きたい」
「読者に媚びる文章を書きたくない」

そんなことを声高に主張する書き手ほど、推敲嫌いだったり苦手だったりするのではないでしょうか。

雑記ブログなどはそれでもいいかもしれませんが、せっかく自分以外の人に読んでもらう文章を書くなら、しっかりと読み手のことも考えた内容にしたいですよね。

推敲という作業は、そんな書き手と読者とをつなぐために欠かせないもの。文章は、推敲を行うことではじめて書き手の手から離れ、読者に届ける価値のあるものになるのかもしれませんね。

逆を言えば、あとから推敲をしっかり行うからこそ、はじめの原稿は自分の思うがままに、様々な感情や思いをぶつけた文章を書くことができるともいえます。

自由に書いて、クレバーに直す。

そんな風に、2つの顔を使い分けながら、賢く&楽しく文章作成を行っていきたいですね。

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