- まとまった文章を書くのに何時間もかかってしまう……。
- 1時間に何千文字もスラスラと文章が書ける人に憧れる。
- 文章を早く(速く)書くコツを教えて!
こんな悩みに応える記事を書いてみました。
僕も、以前は超がつくほどの遅筆家で、ひどいときは何時間もデスクの前であーでもないこーでもないと唸ってばかりで1文字も書けない日もありました。
そんな日が何日も続き、さすがにこれはマズイと一念発起。これまでの執筆スタイルをゼロから見直すことで、いまでもそこそこのスピードで文章が書けるようになりました。
現在の執筆速度は1時間3000字ほど。もっと速く書くこともできますが、いまのところこのあたりが一番ストレスなく作業できるペースのようです。
まあ、リサーチや校正・推敲も含めてこのくらいの執筆量なので充分ではないかと。
というわけで、この記事では、
- 速筆のメリット
- 文章を早く(速く)書くためのコツ
- 速筆トレーニングの参考になりそうな本
こういった情報をまとめています。
速筆はライターにとって必須ともいうべきスキルです。自分に合った執筆スピードを見極めるためにも、ぜひ一度は「速く書く」ことを体験してみてくださいね。
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速筆家で有名な作家(ラノベ作家)
速筆家と聞いて、よく名前が挙がるのは以下の二人です。
森博嗣
1時間に6000文字書きます。小説はやや速く、エッセィはやや遅くなりますが、差は10%以内です。『暗闇・キッス・それだけで』は、16万文字ほどなので、約27時間でした。仕事は1日に1時間以内と制限していていますが、執筆時には、ついつい20分ほど超えてしまいます。本作は、執筆に18日間かかりました。書き上げたのは昨年の8月でした。
1時間に6000文字……驚異的なスピードですね。
著書によると作業時間を細かく分けているとのこと。超ハイスピードでの執筆は、やはり長時間作業には向いていないのでしょうね。
西尾維新
もう少し詳しくいうと、5000字を書くのに2時間かかるので、
2時間ごとに1回休憩、という感覚ですね。
2時間で5000字ということは、
15分で約700字書けていれば、達成できます。
ですので、15分経ったところで
600字なら今日はちょっと苦戦するぞ。
800字なら今日は調子がよさそうだ、とわかります。
1時間換算だと2500文字とそれほど超速筆というわけではありませんが、驚くべきはその作業量。
1日20000文字を書くとのことで、作業時間はおよそ1日8時間。このペースをこれだけの時間行えるのはやはり脅威と言わざるをえません。
文章を速く書くメリット
書くことへのハードルが下がる
速筆が身につくと、意識がとにかく「書く」ことだけに集中しやすくなり、書けない不安やクオリティの心配などは二の次になってきます。
すぐに書き始められるようになるだけでも、作業効率は飛躍的にアップしますからね。
沢山の仕事ができる
おそらく速筆を身に付けたいと考えている方の多くは、もっと沢山の文章を書きたい(書かなければ)という意識があるのではないでしょうか。
書くスピードが上がれば、当然文章量もアップします。単価がそれほど高くないライターや、毎日投稿しなければいけないネット小説家にとっては非常にありがたい話です。
文章のクオリティが上がる
量が質に転化するように、速筆を続けていると文章のクオリティがアップしていくことが実感できます。
少しでも速く書こうとすると、必要な情報をできるかぎり短く、簡潔にまとめる意識が強くなります。自然に一つ一つの言葉の密度や強度が上がり、文章が研ぎ澄まされていきます。
もちろん書き捨てるのではなく、しっかりとした推敲は必須です。速筆はそれだけ推敲に使える時間が増えることでもありますからね。
文章を早く(速く)書く5つのコツ
1.文章の目的をはっきりとさせる
何のために文章を書くのかがはっきりしていないと、スラスラと言葉が出てくることは決してありません。
関係のない余談や脇道にそれまくった文章をたまに見かけますが、ああいった文章も目的がはっきりしないことで書いてしまいがちです。せっかく大量の文章を書いても、中身がスカスカでは意味がありませんよね。
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2.作業時間と締め切りを決める
意識的に速く書くためには、作業時間と目標となる文字数をしっかりと決めることが大切です。
はじめのうちはなるべく細かく時間を区切ったほうが上手くいきやすいようですね。
※僕はいまでもポモドーロ(25分作業⇢5分休憩)で執筆作業をこなっています。
短い時間の中で集中し、速く書くことだけに注力する。
これを繰り返すことで、速筆の意識とスキルは少しずつ身についていきます。
3.フレームワークを活用する
文章のフレームワーク(型)を参考に文章を組み立てていくのも、論理的かつ説得力のある文章を素早く書くのに効果的です。
型がしっかりと身についてくると、あらかじめ構成を考えなくても自然に論理的な文章が書けるようになりますし、あえてテンプレを崩すといったテクニックも自在です。
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4.手を止めない
とにかく速く書くためには、手を止めずにひたすらキーボードをタイプすることだけに意識を向けましょう。
少しでもタイピングスピードをアップさせるために、長文タイピングの技術を身につけるのも効果的です。
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この時点では、クオリティを気にする必要は一切ありません。文章は後からいくらでも直せますし、そのほうが効率的です。
言葉が出てこなかったり、リサーチが足りていない部分などが出てきてもそこで悩んだりブラウザを開いたりせず、とりあえず「★」などを付けてどんどん先に進めましょう。
小説の場合、ビジュアル型の人は頭に映像を思い浮かべてそれを描き写すようにするのが効果的。逆に、描写が苦手な人は会話をベースにすると速く書けるようになりますよ。
5.ツールを徹底活用する
箇条書きにした文章をつなぎ合わせて長文を作成するアウトラインプロセッサや、誤字脱字チェックなどを自動で行ってくれる校正ツールなどは、文章を早く効率的に仕上げるために徹底的に活用したいところ。
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音声入力や文章自動生成ツールなども、上手く使えば速筆に役立てることができますよ。
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おすすめの速筆参考本
超スピード文章術
速筆ライターとしても知られる上阪徹氏の指南本。
「形容詞を使うな」などは非常に具体的で効果的なアドバイスですね。
新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング
ブログやネット記事を素早く書きたい人はぜひ参考にしてもらいたい本。
情報を素早くまとめ、説得力をもって伝えるための技術が簡潔な文章に詰まっています。
ロジカル・ライティング
論理的思考力を「書く」ことを通して身につけることができる本。
ロジカルシンキングの基礎がわかるようになると、既存の文章フレームワークがどれほど優れているか再認識することができますよ。
才能に頼らない文章術
文章の編集スキルが身につく本。
素早く書き上げた文章を効率的に直すために必要な技術が、余すことなく収録されています。
情報収集・思考の習慣をつけよう。
日頃から様々なことに興味を持ち、いろいろなことを頭の中で考えている人は、どんなテーマの文章を書くときでも、すぐに関連する情報やアイデアが次々と浮かんできます。
さらに、↑で紹介したコツのようなフレームワークを無意識に使いこなせるまで身につけ、明確でない文章のゴールを書きながら同時進行で模索していけるようになると、まったくの事前準備なしにゼロからスラスラと文章を書き進めることができるようになります。
天性の速筆家とは、こういったスキルを元から持ち合わせているような人のことを言うのでしょうね。
それぞれのスキルは、後から訓練して身につけることができるものばかりなので、誰でも速筆家になることが可能です。
みなさんも、次から次へと言葉が溢れて止まらない快感をぜひ味わってみてくださいね。
おまけ:あなたのタイピングやキーボード、間違ってない?
書きたいことはしっかり頭の中にあり、言葉にできるほど整理されている。だけど、肝心の文章作成スピードがちっとも上がらない。
そういった方は、もしかするとタイピングのやり方や使っているキーボードに問題があるかもしれません。
正しいタッチタイピングの手法を身につけていなかったり、自分に合っていないキーボードを使用していると、タイプミスが多くなり、結果として文章作成の効率を大幅に悪化させてしまいます。
タイピングスピードが遅い人は、練習ソフトやタイピング講座などでしっかりとタッチタイピングをマスターし、自分のタイピングスタイルに合ったキーボードに交換してみると、劇的に効率が上がるかもしれませんよ。
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