文章をできるだけ短くしたい。どうしても決められた文字数以内におさめることができないし、内容もわかりづらいとよく怒られる・・・。文章の要約&削るテクニック(コツ)を教えて!
こんな悩みをお持ちのあなたのために、誰でもできる文章を簡潔にまとめる方法を紹介します。
「要するに、何が言いたいの?」
恐怖でしかないこの言葉。誰もが一度は、クライアントや上司から怒られた経験があるのでは?
僕もライターの仕事を始めたばかりのころは、規定の文字数にうまく収めることができず、作業時間を延々と浪費していました・・・。
要領を得ない長文は読みづらいだけでなく、意図がうまく伝わらなかったり、時には間違った情報を相手に与えてしまい、致命的なトラブルにもつながりかねません。
しかし、ネットや本で「文章を簡潔にまとめる方法」を調べてみると、内容を要約するコツを説明するものばかりで、もっと細かな言葉の削り方まで言及しているものが少ないことに気づきました。
そこで今回は、
- 内容を要約するコツ
- 文章の細部を削るテクニック
この両方を、まとめて7つ紹介します。
おすすめの文章編集ツールなども紹介しているので、この記事を読めば「文章が長すぎる(わかりづらい)」と怒られる機会がグッと減るはず。ぜひ最後までご覧ください。
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文章を簡潔にまとめる7つの方法
文章を簡潔かつ分かりやすくまとめるには、以下の7つのキーワードを押さえておけばOKです。
- 読者目線
- PREP法
- 3行ルール
- 一文一義
- 修飾語レス
- 常体
- 体言止め
それぞれ詳しく解説していきますね。
読者目線
あなたは文章を、自分目線(自分本位)で書いていませんか?
「自分は何を伝えたいのか?」と考えるよりも、「相手は何が知りたいのか?」を考えたほうが、必要な情報と必要でない情報がはっきり区別でき、無駄な文章が減らせます。
もちろん、文章にはこちら側が企図する「目的」というものも必ず存在するので、
- 自分は相手にどうしてもらいたいのか?
- そのために相手の何を満たす必要があるのか?
こういった手順で文章を考えていくと、本当に大切な情報だけを簡潔にまとめられるようになりますよ。
PREP法
文章は「結論」を最初に書くべき。そのために最も有効な文章テクニックがPREP法です。
PREP法とは、
- 結論
- 理由
- 具体例
- 結論
といった4ステップで文章を組み立てる方法。
この順番は人間の思考過程に合致しているため、内容がスムーズに頭に入ってきやすい特徴があります。
余計な情報が入りづらいメリットもありますね。
PREP法をマスターすると、仕事や生活のあらゆる文章がスラスラと書けるようになります。
油断すると具体例の部分が長くなってしまうため、あくまで足りない情報を捕捉する感覚でまとめるようにしましょう。
3行ルール
箇条書きは文章を簡潔にまとめる際の必須テクニック。中でも「3行ルール」は初心者でも手軽に使えて便利です。
PREP法で理由や具体例を説明するときも、
- 理由は3つあります。
- 具体的には、次の3つの例が挙げられます。
こんなふうにまとめるとわかりやすいですね。
人間は偶数よりも奇数(割り切れない数)のほうが強い関心を持ちやすいので、箇条書きは3行か5行にしましょう。
文章全体を下書きするときも、箇条書き(アウトライン)でまとめておくと書きやすいですよ。
一文一義(一文一意)
- 1つの文章全体で伝えるテーマ(主題)はひとつ
- 一文(句点で終わるまで)で伝える情報もひとつに絞る
これを念頭に置いて文章を書くと、わかりやすく簡潔な文章になります。
一文は60文字前後が読みやすいと言われていますので、この文字数で収めるには、自然と伝えたい内容を一つに絞らなければならなくなるはずです。
同じような文字数の文章ばかりだと、かえって読みづらくなってしまうので、60〜80文字くらいで適度にリズムをつけるようにしましょう。
修飾語レス
形容詞や副詞といった修飾語は、ほとんどのケースで無くても(省略しても)意味が通じます。
文章をなるべく短くしたいなら、余計な修飾語は容赦なくどんどん削除してしまいましょう。
修飾語以外にも、
- 接続語(それゆえに/要するに)
- 丁寧語(させていただきたく思います)
- 形式名詞(ということ/することができる)
なども省略可能です。
調子に乗って省略しすぎると意味が通じなくなってしまいますので注意してくださいね。
常体(断定調)
敬体(です・ます)よりも常体(だ・である)のほうが文字数が少なくなります。
- ◯◯だと私は思います。
- ◯◯ではないでしょうか。
こういった婉曲的な表現も、無駄に文字数が増えるポイントです。
ただし、ビジネス文書ではあまり常体が好まれない点に注意。あまり断定しすぎると押しが強い文章になってしまいますしね。
一度、常体&断定口調で簡潔に書いてから、あらためて敬体や適度な婉曲表現に直すようにすると、余計な言いまわしが減りますよ。
体言止め
文章指南の本では否定される体言止めですが、個人的には適度に用いるぶんにはかまわないと考えています。
文末が単調にならないように言い回しを考えるあまり、冗長な表現になってしまうことも多いですからね。
とはいえ、あまり体言止めを使いすぎても読みづらくなってしまうので、バランスに気をつけることが大切です。
上手く使えば、文章を簡潔にしつつ良いリズムを作り出せるようになりますよ。
おすすめの文章編集ツール5選
ELYZA
東大発のAIベンチャーが開発した最近話題の自動要約ツールがこちら。
入力した文章をAIが自動で3行に要約してくれる仕組みで、一般的なニュース記事なら人間が要約したものと区別がつかないほど精度が高いもよう。
AIが上手く要約できなかった=人間が読んでも理解しづらい書き方になっている可能性が高いので、わかりやすい文章を書く練習にもなりますね。
ですます変換君
常体(である調)と敬体(ですます調)を相互変換できるツールがこちら。
句読点や括弧を区切りとして認識し、文末表現を変換するシンプルな仕組みになっています。
あまり精度は高くないので、あくまで目安程度に用いるのがおすすめですね。
文字数カウント
文章の文字数があっという間にカウントできるツール。
使い方はフォームに文章をコピペするだけと非常に簡単。句読点や任意の文字を指定して除去することも可能です。
習慣的に使って文字数を数えるようにしていると、次第におおよその文字数が目測でわかるようになりますよ。
Workflowy
アウトラインが手軽に作成できる文章エディタ。
文章を箇条書きでどんどん入力し、Tabキーを押すだけで瞬時に階層化していくことが可能です。
ドラッグ&ドロップで簡単に並べ替えができるのもポイント。
僕も文章の構成を考えるときはこちらを使っています。
WorkFlowy文賢
AIがさまざまな視点から文章アドバイスをしてくれる自動校正ツール。
誤字脱字や表記ミスのチェックだけでなく、
- 一文に読点が4つある文章
- 読点のない50文字以上の文
- 主述関係が不明瞭な文
- 冗長表現
- 重複表現
こういった箇所を瞬時に指摘してくれるので、効率的に文章を短くできます。
有名企業やプロのライターが利用しているツールが個人でも使えるのは、非常にありがたいですね。
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まとめ
今回は、文章を簡潔にまとめる方法やおすすめの編集ツールについて解説しました。
最後にもう一度、文章を短くするためのポイントをまとめておきます。
- 読者目線
- PREP法
- 3行ルール
- 一文一義
- 修飾語レス
- 常体
- 体言止め
この7つを押さえておくだけで、あなたの文章は驚くほど簡潔に、わかりやすく変身します。
とはいえ、口で言うのは簡単でも、実際にやってみるとこれらを徹底し続けるのはなかなか骨が折れることに気づくはず。
僕もまだまだ完璧とは言えず、精進の毎日です。
要約の具体的なやり方や、さらに少しでも文字数を減らすための方法については、別記事に詳しくまとめていますので、よろしければあわせてどうぞ。
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記事の後半で紹介したツールは、足りないスキルを補ってくれる非常に有益なものばかりなので、ぜひ今日からでも文章作成に取り入れてみてくださいね。