文章を書くことを仕事にしたい!
ライターは副業にもぴったりだって聞いたけれど、どうやれば仕事を始められるの?
ライター以外にも文章に関わる仕事ってないの?
こんな悩みに応える記事を書いてみました。
僕自身もライターを仕事にしていますが、最近は在宅でもできることや時間拘束が少ないことなどから、副業としてライターを始めてみたいという相談を受けるケースが増えてきました。
しかし、一言で「書く仕事」といっても、ライターだけでも様々なタイプの職業が存在しますし、ライター以外にも文章に関わる仕事は数多くあります。これらをしっかりと理解した上で、自分に合った仕事のスタイルを選ぶことが大切です。
というわけで、この記事では、
- ライターを含めた、様々な「文章を書く仕事」の紹介
- 文章を書くことを仕事にするためのポイント
- 管理人おすすめの仕事スタイル
こういった情報をまとめています。
文章を書くことは誰にでもできますが、それを仕事にするには様々な心構えやトレーニングが必要となります。しっかりと必要な情報を身につけて、収入をさらにアップさせてくださいね。
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文章を書く仕事(定番13種類)
雑誌ライター・記者
出版社や新聞社などの正社員として編集部に配属され、編集者とライターを兼ねるケースと、外注ライターとしてこれらの会社から仕事を受けるケースの、大きく分けて2タイプに分かれます。
「ライター」と「記者」に大きな違いはなく、記者は取材に基づいた執筆を行うライターの一種という捉え方が一般的のようです。
※記者の中でも、個人の意見を強く発信するタイプが「ジャーナリスト」と呼ばれるもよう。
Webライター
ライターの中でもウェブ媒体に掲載される原稿を執筆する人のことをWebライターと呼びます。
ニュースサイトや企業HPのコンテンツ、個人アフィリエイターまで、まとまった量の文章が書ける人を求めているメディアは非常に多く、ライターとしての経験不問なケースも多々あるので、副業としても人気が高いようです。
ただし、後述しますがいわゆる「誰でも書ける文章」でもそこそこ儲かるバブルは、早晩終わりを迎えることが予想されるので、はじめは片手間気分でも、着実に職業ライターとしてのスキルアップを図っておく必要があります。
小説家
書く仕事の代表であり、最も儲かりにくい(成功しづらい)と考えられているのが小説家です。
最近では、ネットで手軽に小説が投稿できるサイトが増え、商業デビューの門戸も以前よりぐっと広くなりました。個人で電子書籍を作って売ることもできますしね。
ただし、発信のハードルが下がったぶん、在野に眠っていた玉石混淆の書き手たちが次々と世に出てきているため、プロになれたとしても埋もれてしまいやすく、競争の厳しさは依然変わらずといった印象です。
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エッセイスト
身の回りの出来事や自分の考えを、時には想像を交えながら独自の切り口で語るエッセイストは、ライターと小説家のいいとこ取りをしたような職業です。
よってライターや小説家をやりつつエッセイも書くという人も多いようですね。
詩人
ストーリーではなく、言葉そのものの質感・情感でもって人の心を震わせるのが詩人です。
その門戸は小説家以上に狭く、プロの詩人になるには、昔からの『現代詩手帖賞』への応募というコースが、王道にして唯一の道といえます。
いまはTwitterで詩を投稿したり、YouTubeに朗読動画を上げたりといったふうに、直接言葉を届ける手段が増えてきていますので、様々なアプローチを試すのもいいかもしれませんね。
シナリオライター
ドラマや映画の脚本を作成するのがシナリオライターの主な仕事です。
最近はソシャゲの隆盛によりゲームのシナリオを書く仕事も非常に増えてきています。
一昔前のラノベバブルが「なろう系出版」へと移行していく時期が、ちょうどソーシャルゲーム過渡期と重なっていたこともあり、ラノベ作家の多くが専業・兼業のシナリオライターとしていまでもこの業界で活躍しているようです。
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ブックライター
本業で忙しかったり、文章を書くことの専門家ではなかったりする著者に代わって原稿を執筆するのがブックライターです。
名前が表に出にくい仕事なので地味に思われがちですが、売れっ子ブックライターは引き手数多で、一般的なライターよりもよっぽど稼いでいたりします。
そのぶん、著者が持つ知識や考え、思いなどを上手に引き出し、汲み取り、文章に落とし込むという非常に高度なスキルが必要とされます。
構成作家
テレビやラジオの企画を考えたり、台本を書いたりするのが構成作家の主な仕事です。
文章を書く能力だけでなく、面白い企画を次々と考えるアイデアスキルや、コミュニケーション能力など必要とされる能力は多岐にわたっています。
フリーランスで仕事をしている人がほとんどで、番組やコーナーが終わってしまうと途端に仕事がなくなってしまうなど、なかなかに厳しい業界です。
コピーライター
商品やサービスのキャッチコピーやネーミング、セールス文章などを作成するのがコピーライターです。
独特の言葉選びやセンスだけが注目されがちですが、商品の特徴をしっかりと理解する力や消費者の心理を読み解くマーケティング力などのビジネススキルも同じかそれ以上に重要視されます。
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PR・広報
企業の正社員として自社の商品・サービスを社外に発信するタイプと、専門のPR会社に勤めて様々な企業相手に広報活動を行うタイプの2種があります。
社員広報の場合は、社内の人間に向けた社内報の発行や、投資家などへのIR広報などの仕事も含まれます。※これらも外注するケースがあるようですが。
スピーチライター
演説(スピーチ)の原稿を演説者に代わって作成するのがスピーチライターです。
発言の一つ一つが微に入り細に入りチェックされる現代において、それらの機微に精通した専門家のニーズは日増しに高まっています。
演説の他にも、各種挨拶やナレーションの原稿などを作成する仕事もあります。
テクニカルライター
専門分野に関する文章を書くライターはテクニカルライターと呼ばれます。
取扱説明書や仕様書などを作成する仕事と、特定技術に関する文章を翻訳する仕事の2種に分かれますが、どちらも難解な単語や仕様に誰にでもわかるようにかみ砕く高いスキルが必要となります。
アフィリエイター
最近は動画などでアフィリエイトを行う人も増えてきていますが、やはり基本は「書いて売る」でしょう。
商品やサービスの魅力を伝える上で、第三者視点・消費者目線で語れるのは、企業にはない強みです。ユーザー側も自分たちに近い人物の情報をより参考にする傾向が強くなってきていますからね。
直接商品・サービスをPRする以外にも、コラムやエッセイなどに関連広告を貼ることで収益を得ることも可能です。
書くことに関連する仕事(派生5種類)
編集者
出版社や編集プロダクションなどの社員として、雑誌や書籍の企画・編集を行うのが編集者です。
実は、書き手以上に優秀な人材が不足しているのが編集者だったり。
作家とのやり取りばかりが注目されがちですが、出版にはほかにも様々な人々が関わっており、これらとのコミュニケーションを円滑に保ちつつ、方向性を定めて様々な調整を行っていくのは、並大抵のスキルではこなせません。
本を書くのがライターや作家のしごとだとすると、もっと大きな枠組みで本を「作っている」のは、編集者ですからね。
校正士
様々な印刷物の誤字脱字などをチェックする専門資格が校正士です。
ゲラ刷りしたものを元の原稿と引き合わせるだけでなく、原稿自体の確認も行うケースが多く、僅かなミスも見落とさず素早く漏れなくチェックするには高いスキルが必要となります。
最近は自動で校正が行えるツールも増えてきましたが、やはりしっかりとした商業出版ではまだまだ専門の校正士は必要です。※将来的にはわかりませんが。
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校閲者
ドラマ『校閲ガール』などで一躍脚光を浴びたのが、校閲者です。
表面的な書き間違いというよりも、より内面にフォーカスした誤りをチェックするのが校閲者の仕事です。
数値データや固有名詞、時代考証など、調べる範囲は非常に多岐にわたっており、高い情報収集スキルや知識が必要となります。
テープリライター(文字起こし)
聞き取った音声を文字に起こすだけ・・・と思われがちですが、こちらも立派な「書く仕事」です。
なぜならテープリライターの仕事には会話をそのまま起こす「素起こし」のほかにも、余計な部分を省いて読みやすくする「ケバ取り」や、話し言葉を書き言葉に直す「整文」といった作業も含まれているからです。
中には文章校正やそのままウェブ記事にするためのライティングまで行っているリライターもおり、想像よりもずっと幅広い文章スキルが求められる仕事と言えますね。
翻訳家
外国語で書かれた文章を、日本語に翻訳するのが翻訳家の仕事です。
単に言葉を和訳するだけでなく、著者の意図や文章のニュアンスを壊さずに訳すには、外国語・日本語双方の高い知識・能力が必要となります。
文章を書く仕事に就く5つのコツ
資格や学歴(大学)は関係あるの?
校正士などの一部の資格は別として、基本的には文章を書く仕事に資格は必要ありません。
学歴に関してもあまり関係ありません。文芸部出身でない小説家なんていくらでもいますからね。
もちろん文章検定などの関連資格は、効率よくスキルアップを行ったり、モチベーションを保つのに有効なので腕試しに取得を目指すのはむしろ推奨です。
正社員(就職・転職)? フリーランス(在宅)?
一昔前までは、安定を求めるなら正社員、自分の好きなように働くならフリーランスといった区別がはっきりとしていました。
しかし、最近は正社員として雇用されながらも、在宅勤務やフレックス勤務ができるケースも増えてきていますし、正社員として出版関連の会社で働きつつ、空いた時間は副業でライターを行っているという人もちらほらと見かけるようになりました。
募集形態がフルタイムの正社員のみ、というところでも、場合によっては融通をきかせる相談に乗ってくれるケースもありますしね。
正社員が安泰というのも以前ほど確実なものではなくなっていますし、自分の働き方・生活スタイルに合ったやり方を選べばいいと思います。
未経験者は何から始めればいいの?
これから本業・副業としてライターを始めたいという方は、いますぐになにか文章を書いてみましょう。
ブログやTwitterをはじめてみるのもいいですし、小説家を目指すならショートショートでいいので、まずは何本か完成作品を書き上げることが先決です。
「ライター(作家)になりたいんだけど……」と相談に来る人に、「何か書いたものを見せて?」と尋ねると、何もないというケースがホント多いんですよねぇ……。
いきなりクラウドソーシングサイトなどで仕事を受けてしまうという手でもいいのですが、ブログ記事だって、Twitterのフォロワー数だって立派な実績の一つです。
まずは人に見せることができる成果物を、いますぐに書き始めましょう。
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副業にピッタリな文章を書く仕事は?
募集が多く経験不問なケースが多いWebライターが、やはり王道でしょうか。個人でアフィリエイターからはじめるというのもオススメです。
経験不問とは言っても、「何か書いてもの見せて?」とは必ず言われると思いますので、準備はしっかりとしておきましょう。
小説家を目指す人は、ネット小説の投稿からはじめるのが無難ですが、プロとしてお金を稼ぐまでになるには時間がかかることを覚悟しておいてください。
一つ注意点を。どんな仕事も「副業感覚」でやると必ず失敗するので、仕事のスタイルは副業でも、気持ちや覚悟は本業のつもりで仕事に取り組むようにしてくださいね。
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「複合ライター」になろう!
僕がおすすめしているのは、複数の「書く仕事」を並行して行うという仕事スタイルです。
外注ライターの仕事ばかりしていると、「もっと自由に仕事がしたい」「自分の個性を生かした文章が書きたい」などという思いが湧いてくることがあります。
逆に、趣味のブログやネット小説ばかり投稿していると「こんなお金にならない文章ばかり書いてていいの……?」と心配になってしまうことも。
今回紹介したように、ひとことで「文章を書く仕事」といっても、ジャンルやスタイルは実に様々な職業が存在します。
これらを上手に組み合わせていろいろな文章を書いていることで、上記のような悩みや心配を抱えることはぐっと少なくなります。
僕の場合、外注ライターとしてコラムや商品コピーなどの仕事を受けつつ、自分でも複数のブログを運営し、小説家としても商業デビューしながら、趣味で即興ショートショートを投稿していたりと、積極的にいろいろな文章を書くようにしています。
これらが上手く組み合わさることで、自分なりの文章や仕事スタイルが見えてきて、ポジショニングも明確になっていくような気がします。
文章力は必須。だけど・・・?
文章を書く仕事って、もともと文章力が高い人じゃないとできないんでしょ?
そんなふうに思っている方もいるかもしれませんが、これは間違いです。
確かに、書く仕事において文章力(文章スキル)は欠かせません。しかし、これらは生まれ持った才能などでは決してなく、訓練次第で誰でも身につけることが可能です。
むしろ、元来の文章力がある人のほうが文章に「我(が)」が出過ぎてしまい、商業ライターに向いていないという説も・・・?
文章力をトレーニングする方法は、別記事で詳しくまとめていますので、興味がある方はあわせてご覧ください。
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