過去にこのブログで、「文章力」を高めるコツについて何度かまとめました。
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しかし、そもそもの「なぜ文章力が低い(と言われてしまう)のか?」について、詳しく書いていなかったなぁと気づきました。
というわけで、この記事では「文章が下手」とよく言われる人の特徴やその原因、具体的な対策についてまとめています。
文章下手はそれだけで社会人として「デキないやつ」と思われてしまう原因になりがちですし、下手な文章を書いているイライラも無視できないストレスなので、できるだけ早く直すようにしたいですね。
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文章が下手な人の特徴12
主旨がはっきりしていない
結論が明確でなかったり、最後まで結論を出し惜しみしている文章は、読者も「だから何?」と首を傾げてしまいます。
特に、文章を書きながら考えを整理していくようなタイプの人の場合、最初に書いた文章そのままだと話題があちらこちらに飛んでしまったりして、読みづらいことこの上ありません。
また、「〜と思う」「あくまで個人的な意見だが」といったエクスキューズで結論を濁してしまうのも、読み手にあまり良い印象を与えません。
文章の構造がおかしい
結論も根拠も示されているのに、説得力が弱かったり読みづらかったりする文章は、構造に問題があります。
論理的な文章にはしっかりとした構造を持っているもの。これらは型を覚えることで誰でも身につけることができます。
結論の根拠が弱い
文章の主旨がはっきりしていても、根拠が明確でないと、結論の説得力がなくなってしまいます。
必ずしもエビデンスを引っ張り出してくる必要はないかもしれませんが、自分の体験談にせよ何にせよ、その結論に至った経緯はしっかりと説明するようにしましょう。
やたらと比喩を使いたがる
無理をして凝った比喩などを使おうとすると、往々にして意味が伝わりづらくなってしまい逆効果です。
難解な表現や複雑な漢字をわざと使ったり、安易な四字熟語や慣用句を多用するのも、こういったタイプの人にありがちな文章ですね。
上から目線
結論が明確な文章が陥ってしまいがちなのがこれ。
主張があまりにも独善的だったり、一方的だったりすると、読者は心を閉ざしてしまいます。
一文が長い
一文が長すぎる文章は、多くの場合、主語と述語が複数あったり、修飾語がやたらと長かったりするので、読みづらい文章の典型とも言えます。
一文の適切な長さは40文字前後(30〜50文字)と言われており、80文字を超えると読みづらくなるそうです。
とはいっても、同じ長さの文章ばかり続くとそれはそれで読みにくかったり退屈だったりするので、適度にリズムを付けながら最適なバランスを模索しましょう。
誤字脱字が多い
斬新なアイデアも、精緻な論理構造も、美麗な表現も、文章中に誤字脱字があるだけで台無しです。
最近増えているのがタイプミスや変換間違い。これらが多いとしっかりと推敲(校正)していないことが丸わかりになってしまいます。
表記が統一されていない
同じ文章の中で、漢字のひらきなどが統一されていないと、読み手にちぐはぐな印象を与えてしまいます。
こういった表記ルールは、事前にリストを作っておくといいかもしれませんね。
句読点の付け方が適切でない
句読点が少なすぎたり、逆に多すぎたりする文章も非常に読みづらく感じます。
句読点の付け方一つで、意味が間違って伝わってしまったり、読み心地が変わったりします。非常に奥が深い世界ですね。
ひらがなと漢字のバランスがおかしい
ひらがなや漢字のどちらかが多すぎる文章も、読みづらい文章の代表例です。
一般的にひらがなと漢字のバランスは7:3くらいが適切と言われていますが、内容な読者に与える印象によって多少変わってきます。
文末のバリエーションがない
文章の採点をする人などは、全体の「文末」だけをざっと見るだけで、その出来を判断できるといいます。
「〜だ」「〜です」など、同じ結びの文ばかりが続くと、読み心地も悪くなってしまうため注意が必要です。
日本語の基本ルールを守っていない
日本語を書く上での基本的なルールが守れていないと、文章自体の質も低く見られてしまいます。
- 文末の括弧は句点の前に挿入する
- 括弧内の文章を句点で終えない
- 三点リーダやダーシは2つ並べて使う
これらは一例に過ぎませんが、こういったごく初歩的なルールすら守れていない文章が意外と多かったりします。
下手な文章を書いてしまう5つの原因
何を書くべきかわかっていない
結論がはっきりとしていなかったり、文章の構造がおかしかったりするのは、書き手自身が「何を書くべきなのか?」を把握していない可能性が高いです。
文章を書きながら考えを整理していくタイプの人も、自分の書きたいこと・書くべきことが明確になったら、しっかりと結論に沿った文章に書き直しましょう。
リサーチ不足
結論の根拠が弱い文章は、単なる調査不足であるケースが多いようです。
文章を一通り書き終わってからでも、根拠が弱い(薄い)と感じる部分があれば、しっかりとリサーチし直すようにしましょう。
読者目線が足りない
自分よがりな文章だったり、逆に徹底的に「他人事」としてしか考えていない書き手の文章が、読者に刺さるはずありません。
妙に偉そうな表現になっていたり、突き放した言い方しかできないのも、文章の内容を「自分ごと」として捉えていないせいなのかもしれませんね。
名文に対する憧れが強い
綺麗な文章、カッコいい文章を書こうという意識があまりにも強すぎると、文章は読者の手から離れていってしまいます。
こういったタイプの人は、「文章が下手」と言われてしまう原因も、「自分には名文家のような才能(文才)がないから」だと思っているのかもしれませんね。
校正・推敲をしない
あまりにも多い誤字脱字も、長すぎる一文も、構造破綻も、バラバラな表記ルールも、ちぐはぐな文章リズムも。
すべては「見直し不足」が原因です。
読者目線でしっかりとした校正・推敲を行う姿勢さえあれば、後はほんの少しのコツを覚えるだけで「文章下手」などとは呼ばれないはずですからね。
「文章が下手」と言われないための対策4つ
文章の目的と主旨を明確にする
文章を書きはじめる前に、その文章を書く目的(ゴール)を明確にしておきましょう。
さらに目的に沿って文章全体をどういった主旨でまとめてるのかも、予め決めておいたほうがいいですね。
書きながら考えを整理する人も、そのときに書いた文章は本番原稿とは別にして、あくまで参考程度に留めておくのがおすすめです。
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文章構造を考えてから書く
目的と主旨が明確になったら、次は全体の構造を組み立てる作業も行いましょう。
一通り書き上げてから構造を整理し直す方法もありますが、慣れないうちは予め構造を決めておいたほうがスムーズに作業が進みます。
文章構造にはフレームワーク(型)がいくつかあるので、これらを参考にしっかりと論理的な文章を作ってください。
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意識的に短く、簡潔に書く
「一文一意」を心がけ、修飾語や比喩などもはじめのうちは最小限にとどめ、できる限り短く文章をまとめるよう意識して書きましょう。
最初はなるべく自由に書きたい、という人は、推敲の際に容赦なく自分の文章を削って(捨てて)いくタフな心を持ってください。
人の文章を模写して、自分なりに要約するトレーニングなども、非常に効果があります。
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必ず校正・推敲をする
どんなやり方で文章を書いても、書き終わったら必ず何度も読み返して、校正・推敲を加えるようにしましょう。
誤字脱字やタイプミスなどを見つけるのが苦手だったり面倒だったりする方は、↓で紹介しているような校正ツールを使うのがおすすめです。
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さらに声に出して読み返したり、テキスト音声化アプリなどを使って耳から文章を確認すると、リズム感などがわかりやすくなりますよ。
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書くことで、満足しない。
ライターは文章を書くこと自体が好きな人が多いので、原稿を書き終えた時点で満足してしまい、あらためて文章を読み返したり、何度も推敲を加えるといった作業が苦手な傾向があるように感じます。
これは典型的な「読者目線不足」の悪例。プロならばこんな仕事はご法度です。
……と、まぁ、偉そうに色々と書いてしまいましたが、僕自身も今回紹介したようなルールをしっかりと遵守できているとは、お世辞にも言えない状況だったり。
書きながら、何度胸が苦しくなったことか……。
このブログは己への戒め、というか備忘録の意味合いも強いので、自分でも何度も読み返していきたいですね。